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2017.12.14 場作りから考える社会的包摂

平成29年12月15日に、場作りネットの元島生さんをファシリテーターに招いて、「場つくりから考える社会的包摂」研修を開催しました。

元島さんは、富山県高岡市でコミュニティハウス「ひとのま」を設立され、多様なコミュニティ作りを行う「場作りネット」を立ち上げて、場を作る実践・研究・発言を行っていらっしゃいます。

今回の研修では、元島さんのファシリテートのもと、様々な社会制度の枠組みに捉われずに、個人の存在や役割を感じ取れる地域づくりを、参加された皆さんと一緒に考えていきました。

研修はグループ分けのワークから開始。会場には動物の鳴き声があふれ、一気に盛り上がり、元島さんの「場」に引き込まれます。

グループが決まったところで、午前中のプログラムに入ります。まずは、間取り図を用いて、どんな場所があったらいいかを考えていきます。「支援者」という肩書きを外して、一個人として理想の場所を自由に作ることに。まずは、間取り図に自分が考える場所の活用方法、運用方法を書き込み、その後、グループのメンバーで共有していきました。

発表では、自家発電や、居酒屋、畑、動物との生活などの他に、診療所を作ってはどうかという意見も。さらに、どうしたらそこに人が集まってくるかも考えていきました。参加の皆さんの自由な発想力と、いい感じに「支援者」という役を外せていることで、予想以上の盛り上がりが見られました。

午後からは、午前中に作った居場所に、人がやってきました。今回は、元島さんが運営されていると「ひとのま」の利用者の方と、三重ローカルアクトに関わっている若者に、それぞれのグループが作った居場所に一人ずつ行っていただきました。参加者の方は、居場所に来てくれた来訪者の話を伺いながら、作った居場所の説明をし、その来訪者と一緒により良い居場所作りを考えていきました。

来訪者の方から、直接、感じたことや普段の居場所との違い、居心地の悪さなどを伺うことで、これまで見えていなかった様々なことが浮かび上がって来ました。

発表では、玄関は二つにする、一人で居られるスペースを設けるなど、居住環境の面から考えた提案や、管理人を置く、専門家ではない人に居てもらう、全て笑い飛ばしてくれる人が必要など、人に関する視点もたくさん挙げられました。

当事者の方たちの話を聞かないとわからないニーズに対応する提案が多く、改めて相手を理解することの大切さを感じられました。

最後はまとめとして、ひとのまの成り立ちや取り組みを紹介してもらいながら、社会的包摂について考えました。

これまでは、地域や家庭というコミュニティーで解決されていたことが、社会が孤立化する中で、解決されずに課題になって出てしまっている。それらのコミュニティーに代わって解決するため支援者が必要となり、支援者が増えて来たと話しだす元島さん。 しかし、その支援者が頑張りすぎると、余計に地域や家庭の役割を奪うことになり、孤立化を進めてしまっていると投げかけられました。 支援者が、社会制度や資源からだけ支援を考えていくと、結局はそこに当てはまらない人たちの排除になってしまう危険がある。そうではなく、支援者は、支援者でありながらも、人して目の前の人や地域に何ができるかを考えてはどうかと提案されました。

富山からお越しいただいた元島さんとひとのまのみなさん、お忙しい中参加していただいたみなさん、本日はありがとうございました。

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